四柱推命は怖い、という声をよく聞きます。
どうしてでしょう?おそらく漢字の見た目が怖いのでしょう。
例えば四柱推命を占ってもらったことのある方、少し学んだことのある方なら、傷官という言葉は見たこと聞いたことると思います。
傷?なんかいけないことなの?と思って怖いと感じる方もいらっしゃるのでは?
命式にあるだけでも怖いのに、大運で巡ってきたらどうなるの??
なんて思ったことのある方いらっしゃいませんか。
もう20年ほども前のことなので、詳しいことをキチンと記憶をしていませんが、ネットの某所で、傷官怖い!をやけに見たことがあって、当時思ったことなどを色々思い出したんで書いてみますね。
傷官って怖いの?傷官が命式や大運にあると凶?
傷官とは四柱推命で言う通変星のひとつです。
日干から見て、生じるほうの五行の陰陽が逆のものを指すようです。
日干「甲」→丁/日干「乙」→丙……(木生火)
日干「丙」→己/日干「丁」→戊……(火生土)
日干「戊」→辛/日干「己」→庚……(土生金)
日干「庚」→癸/日干「辛」→壬……(金生水)
日干「壬」→乙/日干「癸」→甲……(水生木)
ようです…というのは私どもの中国式四柱推命では通変の陰陽はそこまで厳密に区別していないからです。生じる五行、つまり食神も傷官もまとめて食傷と見ています。
ネットの某所では、命式に傷官があるから結婚がうまくいかないとか、傷官の大運だから会社をクビになったとか、よくないことが起きただの、悪いことがあるだの、そんな話になっていたような記憶があります。
つまり、傷官…官を傷つける。
官は社会的な立場や仕事のこと…女性にとっては正官すなわち夫のこと…を傷つけるから怖い!
というような話だったと思います。
友人がお子さんについて数年先のことを心配していました。
命式内にも傷官があり、その上、何でも大運で傷官のときに、年運も、月運も、日運も、すべて傷官になる!どうしよう!
ということのようでした。
ようでした…というのは、私どもの場合や、多くの中国式と言われる系統の四柱推命では命式内の傷官は食傷とまとめてしまいますし、大運や年運などは十二支の方をメインに見るわけです。
この話ですと、どうも干を見て傷官だと言っているようなんですね。
だから陰陽の話になるのでしょう。
つまり、命式内には食傷がある。
しかし中国式四柱推命では食傷の働きをみて適切かを判断することはありますがただ存在するだけでダメとはなりません。
個別のパーツを取り上げて吉凶云々を決めることはなく、必ず命式全体を見渡して考えます。
そして、大運支と年運支、月運支、さらには日運支…は別のものだったわけで、その辺りもまったく的外れの心配だったんですが、それはわかっているから言えること。
命式全体を見て判断したところ、命式内の食傷は悪い働きをしていない。
そして大運の方も、結局数年が経ち、その傷官大運の、傷官年、傷官月、傷官日、は何事もなく過ぎたのでした。
中国式四柱推命で大運は支をメインにみます
ここで、確認しておきたいことがありますが、大運を見るときに、干で見るのか、支で見るのか、ということです。
例えば、日干「戊」の人の場合、
干で見るやり方ですと、「辛〇」の大運が来ると傷官の大運だということになるのでしょう。
中国式四柱推命では大運は支を主に見て、食神と傷官はとくに区別することはなく、食傷という通変として見ます。
つまり生じる五行ですから金の大運支のとき…申酉の大運を食傷の大運というわけです。
そしてそれが怖いのか…?というとそうではありません。
例えばこのケースで五行の金が大運として巡ってきて望ましいのかそうでないのかは、喜神なのか忌神なのかによるわけです。
それも喜神だからと怖いだとか、忌神だから悪いことが起きるだのという単純な話でもありません。
四柱推命は怖いのか?
四柱推命って怖いというのを聞くこともあります。
上に挙げただけでも傷官とか忌神など、怖い見た目の漢字を使うからでしょう。
官殺…などといったものもありますね。
ほかに神殺などには、囚獄やら血刃やら白虎殺やら見るからに不吉そうです。
天冲殺や空亡なんていうのも恐怖の単語でしょう。
神殺も一部理論的に意味のあるものを除いて、中国式ではほぼ見ません。
それは先ほど述べましたように、命式を読み解く際に、特定の通変など個別の要素があるかないかだけをみて判断することはないからです。
天冲殺や空亡については、中国式四柱推命ではその考え方そのものがありません。
ですので、これらの見た目の怖い漢字の用語をもって怖い、というのであれば全くその必要はないわけです。そして、もっと言うと四柱推命や占いの結果を怖がるのは勿体ないのです。
喜神運や忌神運、というのは喜神運だからといって自動的に良いことばかりが起きるという意味ではありません。忌神運というのも同様で、悪いことばかりが起きるということではないです。
喜神・忌神というのはあくまでも命式内での働きやバランスを取るためにその五行や干支が望ましい状態かそうでないか、必要か不要か、を分類しているにすぎません。
占いは知って活用するためにあります。
もし御自身の四柱推命の鑑定結果や占いで言われたことが気になっておられる、怖くて不安だ…という方がいらっしゃったらぜひお尋ねくださればおそらくご安心頂けるものと思います。
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